夏休みそうそう娘と船に乗って九州を旅立ちました。
朝、大阪に着き高野山を目指します。
ここまでの船の旅はこちらをどうぞ
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天空の高野山へ
高野山へは大阪の街中から思った以上にかかります。和歌山県って行きにくいんですよ。私 生まれが三重県ですぐお隣に住んでいたんですが、和歌山は大阪や京都の比じゃなく遠い気がしてました。実際あまりご縁がなかったです。
ごちゃごちゃとした大阪の町を抜け、車窓の景色にもだんだんと田んぼや畑が増えて、鮮やかな緑が眩しくなってきます。
南海高野線に乗ること1時間半、終点極楽橋下車。ホームに降り立つといきなり空気が違います。高度からくる違いか、それとも弘法大師がいらっしゃるという清浄さからくる清々しさか。爽やかな風が吹き抜けていきます。
でも高野山はここからまだ上。びっくりするほど急なケーブルカーに乗ること数分、そして着いたらさらに今度はバス。
なかなか着きません。弘法大師のいらっしゃるところへはそう簡単にはたどり着けないんです。右へ左へと体を倒しながらまたまた登ること十数分、やっと到着。まさに下界から天上界へです。
高野山について
高野山は、816年に弘法大師によって開かれた真言密教の修行道場です。2004年にはユネスコの世界遺産に登録され、昨年は開山1200年を迎えました。
山の上の盆地に「壇上伽藍」と称する聖地があり、そこにはたくさんのお堂や塔が立ち並び、仏像や曼荼羅が参拝者をむかえてくれます。
うっそうと老杉が茂る奥の院には、織田信長や豊臣秀吉など驚くほど有名な歴代の武将のお墓が、名もない多くの市井の人々のお墓と混在し、なんとも不思議な場所となっています。
美しい町
町に入った印象は、とにかくきれい、清らか。あちらこちらで植木屋さんが木の剪定をしてて、どこを歩いてもゴミもなく整然としています。
歩いている人も坊主頭の人が多くて、観光客以外全部お坊さんに見えてくる。
美しいところにゴミを捨てられないように、清らかな町では泥棒も改心するんじゃないかしら、、そんな風に思わせられる町です。
コンビニはなんと昨年初めて出来たそうですが、全然浮わついたところのない静かで落ち着いた町でした。
外人さん多い!
意外だったのが外人さんの多いこと多いこと。京都、奈良ならいざ知らず、高野山って世界的人気スポットだったんですね。
遠足なのか修学旅行なのか、小学生がわらわらと外人さんを取り囲んでは質問攻めにしています。
いきなり「どんなスポーツが好きですか?」とか「どんな動物が好きですか?」なんて聞かれたら「ぇえ〜?」ってびっくりすると思うんですが、どなたもニコニコと笑顔で答えてくれてます。皆さん優しいですねー。それもあちらこちらで何度も聞かれてる〜( ´Д` )
うちの息子も京都への修学旅行で、外国の方にインタビューをするのが課題だったので、なんだかありがたいやら申し訳ないやら気の毒やら、日本人の母を代表してお礼を言いたい気分でした。
西禅院で宿泊
いよいよ宿泊先の西禅院へ。
ここもやはり整然と美しいお寺です。
お寺で泊まるというとなんだか修行っぽいイメージがありますが、一般の旅館と変わりないサービスで、かつ お寺ということでお掃除も行き届いていて、凛とした空気が流れています。
夕食は部屋まで運んでくれて、布団の上げ下げも坊主頭の若いお坊さん。尋ねたところ高野山大学の学生さんとのこと。言葉遣いも丁寧でキビキビと、若いお坊さんいいですね♡
朝は朝食の前に6時半からお勤めに参加。
日本人には法事などでよく見る風景なのですが、外国の方にはどう映るんでしょうか。宿泊客の半分以上が外国人です。
純日本風の朝食をいただいた後は、写経に挑戦。塗香(ずこう)での身の清め方などを尼さんに教えてもらって、一文字一文字写していきます。半紙に向かうのなんて何年ぶりだろ。無心になろうとすればするほど雑念だらけですが、久々の書道は身が引き締まります。こんな小さな一枚ですが、世界の平和を祈願して納めてきました。
初宿坊体験はあまりにも普通でちょっと拍子抜け。
食事は完全菜食ですが、日本人には食べ慣れた雁もどきや胡麻豆腐で特に違和感もなし。
ちょっと静かな旅館に泊まったくらいの感じだったのですが、外国の方がぎこちなくお辞儀をしたり、畳に座れず足を投げ出し苦労しながら箱膳に向かっているのを見て、改めて日本人を実感しています。
日本にいながら逆異文化体験できますよ。
効きそうなおみやげ
家で留守番の息子にはこんなTシャツを買いました。
胸一面に般若心経が書いてあって、魔除けにも病気にも効きそうです。勉強まで出来そうな気になるのは私だけ?
楽天にありました!
京都くろちく 般若心経Tシャツ/黒紳士用
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夫にはこんなお薬、二日酔いに良さそうです。
びっくり!こちらも楽天にありました。でもメーカーは違うたみたい。
【銭谷小角堂】和漢胃腸薬 陀羅尼助丸(だらにすけがん)1300粒入【第3類医薬品】
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陀羅尼助という不思議な名前を検索してみたらWikipediaにのってるんですね。日本古来の民間薬で和薬の元祖ともいわれ、伝承によれば、1300年前に疫病が大流行した際に、役行者がこの薬を作り、多くの人を助けたとされています。弘法大師の時代からほとんどその製法は変わっていないようです。
こんな薬が、民家のような木造の薬局の店先にちょこんと並べられていて、やっぱり高野山は普通じゃない!
弘法大師は高野山で亡くなられたのではなく、ずっと瞑想なさっているそうです。なんだかお寺の襖を何枚もあけて奥の間に行くと、本当にそこにいらっしゃるような気がするから不思議な町です。
今回の高野山の旅は、友達母娘と高野山で待ち合わせ、4人の旅でした。ここから娘は友達母娘と一緒に初海外の旅。私は久しぶりに東京です。
ワクワクの夏休み、まだまだ旅は始まったばかりです。