こんにちは
今年も待ちに待った梅の季節ですね。
田舎のおばあちゃんから段ボールいっぱいの梅が届きました。
梅仕事にもいろいろありますが、今日は梅酵素ジュースを作ります。
梅酵素ジュースの作り方
まずは作り方です。作り方〜という程大層なものでもないのです。
うちは大量に作るので、ガラス瓶ではなく漬物バケツで作ります。
材料 (出来上がり 約15L)
梅 今回は12kg |
作り方
1.梅を漬ける容器をよく洗い、熱湯で消毒します。
熱湯を全体にグルグルまわしかけてタオルの上に逆さにして乾かしておきます。
2.梅を軽く洗って乾かすか、しぼった濡れ布巾で拭いて汚れを取ります。爪楊枝でヘタをとります。
3.梅はエキスがよく出るように、種の周りをそいで実を外します。種もまとめて最後に入れます。
4.梅を半分に割ったり、包丁で放射状に筋を入れたり、いろいろですが、エキスを絞った後残りカスを利用する時に、タネが入っていない方が使いやすいので、うちでは分けています。
4.容器の底一面に砂糖を敷き、後は順番に梅、砂糖、梅、砂糖、、、、と重ねていき、最後に砂糖で終わるようにします。
一番最後にタネを網袋に入れて糸で口を絞り置き、上に砂糖でフタをします。
5.翌日水分が上がってきたら、朝晩2回清潔な手でかき混ぜます。混ぜた人の手の常在菌によって、その人の体にあったジュースになるそうです。
6、夏場なら1週間~2週間ほどで発酵します。それまでかき混ぜ続けます。寒い時は暖かい部屋においたり、布で巻いたり、少し温めるといいです。細かい泡が立ってきたら完成です。
7.ザルで濾して、丸1日置いておいてください。無理に押して絞らないこと。この時不織布かガーゼをひくときれいにこせます。今回は用意し忘れたので使っていません。
8.熱湯消毒して乾かしたビンやペットボトルに入れて保存します。この時、首までいっぱいに入れないで、7〜8分目までにしておくこと。発酵してフタを開けた時に吹き出すことがあります。
上の方の白っぽいのは、ザルをすり抜けた梅の実のドロドロになったものです。あんまり美しくないのでやっぱりちゃんと濾した方がいいですね (^_^;)
フタを開けるなりボコボコと吹き出しました。フタは少し緩めておきます。
保存法
冷凍庫 | ほとんど変化しません。砂糖が多いので固まりません。 |
冷蔵庫 | ゆっくりですが発酵しつづけます。時々空気を抜いてください。以前作った時は1年後でも美味しく飲めました。 |
常温 | 2、3日で飲む分は常温で出しておいて大丈夫ですが、フタは朝晩緩めて空気抜きするか、ゆるめたままにしておいてください。コバエが寄ってくるので注意が必要です。
常温で置いておきますと、どんどん菌が糖分を餌にして食べて、甘みがなくなっていきます |
発酵注意!
以前、うっかりフタをゆるめるのを忘れていて、大変なことになりました。1.5Lのペットボトルが爆発しました!
くれぐれも発酵には注意してくださいね。大事故になりかねません。詳しくはこちらをどうぞ
飲み方
そのままお好みで、5〜10倍に水で薄めて飲めます。
ですが私のおすすめは、ペットボトルに好みの濃さに作って2〜3日置きます。これも時々フタを開けて空気抜きしてください。
よく発酵するとフタを開けるとき、シュワ〜とジュースが吹き出します。発酵してシュワシュワの炭酸になっています。
もうこれが最高に美味しいです!
酵素ジュースについて
ここでちょっと酵素ジュースについて説明します。
酵素ジュースは清潔な手で毎日混ぜることで、その人の手にある常在菌が発酵を助け、体にもよく、さらに作った人の体にぴったりあうオーダーメイドのようなジュースが出来上がるそうです。
砂糖もきび砂糖や黒砂糖ではなくできるだけ白砂糖を使います。
砂糖の浸透圧で梅の成分を引き出すのですが、白砂糖だと香りやエキスをうまく引き出すことができ、白砂糖自体も発酵と酵素の働きによって、カラダに負担のかからないブドウ糖と果糖に分解されるそうです。
ずいぶん前から酵素ジュースはあったようですが、原発事故の後、酵素が放射能被害に効くということで、ちょっと注目されました。私もその時から酵素ジュースを作り始めました。その後も酵素ジュース断食とかいろいろと話題になっています。
飲んだ感想
正直言いますと、本当にこのジュースがよいのか、どれくらいよいのかはよくわかりません。きび砂糖ではダメなのか?白砂糖が材料の重さの1.1倍というのはなぜ?砂糖は体に大丈夫なのか? 手の常在菌って大丈夫なの?
調べても、それをすっきり納得させてくれる答えはなかなか見つかりません。私は昔マクロビオティックのお店で働いていたので、白砂糖については余計に気になります。
それでも、うちはここ数年毎年のように大量に酵素ジュースを作っています。その理由をあげますと、
作るのが楽しい
発酵ものが好きで、とにかく作っていて楽しいんです。何もしていないのに自然の力でどんどん膨らむのが単純に不思議でかわいいです。育ててる、飼ってる感覚があります。
梅ジュースよりさらに美味しい
梅仕事はいろいろあります。梅干し、梅酒、梅ジュースが定番で、他にも梅エキス、梅ジャムなど探せばまだ出てきます。今まで一通り作りましたが、結局うちで消費されのは梅干しと梅ジュースでした。梅酒は少しは飲むのですが、作る量の方が多くて毎年ビンが増えていきます。ジャムもそれほど使いません。
そして酵素ジュースを知ってからは、体にいいならと梅ジュースに変わって酵素ジュースを作るようになりました。
上でも書きましたが、私は薄めた酵素ジュースをペットボトルに作っておいて、さらに発酵させてから飲みます。翌日からもう元気に泡がではじめ、膨らんだペットボトルのフタをゆるめる時は気をつけないと中身があふれ出します。2日後にはシュワシュワの炭酸が出来上がります。
これ毎日飲み比べているとはっきりわかるんですが、発酵が進むほどに、甘みはどんどん抜けていくのです。菌が発酵に必要な糖分を使っているんですね。
発酵した梅酵素ジュースの甘みはとてもさわやかで後に残りません。4.5日おいたものはかなり甘みが抜けて、ほとんど発泡酒です。普段ジュースは気持ち悪くて食事時に飲めませんが、これはいけます。
夏の疲れた体に効く
私は農家のパートという夏にはきつい外仕事をしています。それで10時と3時の休憩の他に、時々水分をとるために、仕事仲間がポカリスエットやらリンゴ酢やらを持ってきてくれます。
それで私も酵素ジュースを持って行ってみました。手でかき混ぜていることも話して、それでもかまわないというので飲んでもらったところ、、、大絶賛! トロリと甘く、甘露のように疲れた体に染み渡ります。本当に体が生き返ります。
ポカリはまさしく水分補給って感じで、リンゴ酢は効きそうだけどきつい、酵素ジュースは優しくジワーッと喉から身体中に染み渡り、力が湧いてくる感じがするんです。
以来みんなわたしの酵素ジュースを心待ちにしてくれるようになりました。私が毎年こんなに大量に作るのはこういうわけなんです。
ひとつ残念なのは、昨年、今年と続けてビワが不作なことです。梅とビワの入った酵素ジュースはたまらなく美味しいんですよ!梅の酸味をビワが和らげ、桃をもっと甘酸っぱくしたような艶のある味です。ビワのたくさん手に入る方はぜひお試しください。
ジュースと酵素ジュースの違い
自分なりに飲む理由はあるのですが、やはり疑問は解決しません。
ジュースと酵素ジュースの違いもその一つ。市販のジュースと酵素ジュースの違いはわかります。酵素が入って発酵しているかどうかの違いですよね。それはわかります。
だったら酵素って何?
もともと生の果物には酵素があります。どうして手でかき混ぜるの?
あえて手で混ぜて常在菌を加える必要があるの?
自分の体に合ったジュースと言うけど、では家族はどうするの?一緒に飲んでますよね。
だったら普通に発酵させたジュースでいいのではないかしら、、、
以前梅ジュースを作ったときもよく発酵してました。梅ジュースの作り方を見ると発酵は失敗とみなして、発酵したら火にかけて発酵を止めると飲めるなんて書いてあります。どうなんでしょうか?それ酵素ジュースと同じに見えるんですが、、、
そこで今回ちょっとした実験をしてみることにしました。全く同じに瓶に入れた梅と砂糖を、片方は酵素ジュースの作り方で手でかき混ぜ、片方は梅ジュースの作り方でまぜません。それで味がどう変わるか試してみます。
こちらの結果も含めて、いろいろ疑問を解決していきたいと思います。またご報告しますね。
続きはこちらです。
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