こんにちは、かやです。
ソーイングの基本シリーズ、今日も布についてお話しします。
作りたいものがあって布を買ってきたら、もう早く作りたくてウズウズしますよね。
すぐに切ったり縫ったりできないわけじゃないんですけど、ここでぐっと我慢して面倒でもひと手間加えると、出来上がりが変わってきます。
面倒に思われるかもしれませんが、初めに布の基本を知っておくとあとあと助かりますので、ぜひ目を通してください。
◆布の種類
布はその作られ方から3種類に分けられます。
●織物地
たて糸とよこ糸を織って作られた布。私たちのブラウスやスカートなど多くの生地が織物地です。特別なストレッチ糸を使わない限りあまり生地は伸びません。
●ニット地
一本の糸で編まれた布。セーターやTシャツやトレーナー生地などです。伸縮性があります。
●不織布
文字通り織っていない布で、糸と糸とをからめたり接着剤を使ったりしてくっつけてあります。フェルトや接着芯など。
織物で使われる用語
●布幅
よこ地の長さ。布幅にもいろいろありますが主に3種類に分かれます。
シングル幅 約90cm、
普通幅 約110cm、
ダブル幅 約140cm
そのまま巻かれているものも半分に折って巻かれているものもあるので買う時は注意してください。
布の値段と一緒にタグに記されています。
布の値段表示
はじめて布を買う時、意外に戸惑うのが布の値段表示。 板に巻きつけてある布それぞれにタグが付いていますが、そこに書いてある値段は98円とか108円とかの場合が多いです。
えっ!布ってこんなに安いの?と知らない人はびっくりですよね。 これ10cmの値段です。 もし50cm欲しい場合は 10cmの値段×5 が布の価格になります。
その他にも50cmの値段だったり、布幅も半分で50×50cmの値段だったり、お店によって布によって表示方法はさまざまです。 安い〜、高い〜、と思い込まずに確認してから購入されてください。
特売品やおすすめセットなどで初めから裁断して値段をつけてある場合もあります。 |
●布目
たて糸とよこ糸で織った布の折り目のこと
●たて地
布のたて糸の方向。伸びにくい。
型紙に書かれている矢印はこのたて糸とあわせます。
●よこ地
布の横糸の方向。たて糸に比べ伸びやすい。
●バイアス
布の斜めの方向。たて糸に対して45度の方向を正バイアスと呼び最もよく伸びる。この方向でバイアステープをとります。
●耳
たて糸に平行した布の両端のこと。
水通し
水洗いした後縮む布だと、せっかくサイズを測って作ったのに合わなくなってしまいますね。
またリバーシブルや裏地付きのバッグなどの場合それぞれの縮み方が違うと、洗濯した後で生地が引きつったりダブついたりしてしまいます。
そのため事前に一度水に通しておきます。
水通しの必要な布は綿と麻、麻は特によく縮むので必ずしてくださいね。
*ここではバッグや小物作りなどの布について説明しています。ウールやシルクについてはまた異なります。
水通しの仕方
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買ってきたらすぐに水通しをしておくと、作りたい時すぐに作業ができていいですよ。
布の地直し
布の歪みを直すことを地直しといいます。初めて聞く言葉ですか?布の縦横を整えることです。
布は縦糸と横糸で織られているので本来なら糸は垂直に交わっているのですが、お客さんの手に渡るまでにいろんな力が加わって歪みが生じることがよくあります。
そのまま切ってしまうとまっすぐのつもりでも斜めになっていたりして、後々歪みが出てきます。
そのために布を買ってきたら布目を整える地直しをします。
地直しの仕方
●水通しをしたりスチームを当てながら、アイロンで縦横垂直になるように整える。 ●端が凸凹になっていたら切りそろえる 一番低いところに合わせて横糸を1本少しずつ引っ張ると、引きつって引っ張った糸がわかるので
ハサミで切りそろえる |
はい、ここまで準備してあればすぐに作り始められます。
布の裏表の見分け方
布って表裏があるのを知ってますか?
もちろん模様がある場合はすぐにわかりますけど、無地で表裏見分けがつかないような布でもちゃんとあるんです。
よく見てもわかりにくい時はどちらを使ってもいいと思いますけど、よーく見ると表と裏は違うんですよ。
裏に糸の玉がでてたりすることもあるので、できるなら確かめて表を使ってください。
今から簡単な見分け方をご紹介します。
簡単な順に
❶ 柄がある方が表。裏にもある場合はより綺麗に見える方が表。
❷布の両端(耳といいます)に会社名などの文字が入っている場合は、ちゃんと読める方が表。
左が表、右が裏
❸布の耳のところにポツンポツンと小さい穴が開いています。これは布を巻き取る時に針に刺した穴で、下から出た針に布を表向きに載せるので、穴が出っ張ったほうが表。
下の写真でわかりますか?
左が表、右が裏
❹布を光にかざすと毛羽立ちが見えます。これが少ない方が表、けばけばしている方が裏
わかりにくいですが左が表、右が裏です。
どうしてもわからない場合は、どちらでもよいと思います。でも使っているうちに表と裏の差が激しくなる場合もありますので、表なら表、裏なら裏で同じ面を使った方がいいですよ。
以上布を扱う時に知っておいた方がいい基本をお伝えしました。
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