作りたいものがあって絹の反物を買いました。
絹の反物なんていうとすごそうだけど、実はネットオークションでめちゃくちゃお安く買えました。かなり古そうだったけど届いたものを開けたら中は真っ白のピカピカ!着物じゃなくて私のお遊びに使うにはもったいないくらいです。
この真っ白の絹を草木染めで赤く染めてみようと思います。
草木染めを気楽に楽しもう
草木染めは何度かやったことがあります。玉ねぎの皮、栗の皮、渋皮煮を作るときのアク、巨峰の皮、、、
捨てる前にちょっと待てよ、色が出そう!と思って手頃な布に色を移す場合がほとんどです。
特別 草木染めに詳しいわけではありませんが、とりあえず水でグラグラ煮て色を出し、そこに布を入れてまたしばらく火にかけて色を移せば色が染まります。
てもこのままだと色が弱かったり、すぐに落ちてしまったりするので、布に色を定着させる媒染という作業が入ります。
媒染
植物の色素は反応する金属の成分によって出てくる色が変わります。植物の持つ色を鮮やかに発色させ、さらにそれを定着させる役目をするのが媒染剤です。
扱いに注意を要する危険な薬を使うこともあるようですが、私は台所で普段使う道具で染めるのでいつも安全なミョウバン(アルミの成分)しか使っていません。
しかし銅や鉄の媒染剤を使えば色の幅がぐっと広がって、染色はますます楽しくなります。錆びた釘などで手作りもできるようです。 |
こんな風にやり方はいたって簡単なのですが、何せ自然の材料を使って染めるので、思う通りの色はなかなか出ません。
染める素材にもよるし、材料にもよるし、染める日の温度や水の性質、、、いろんな条件が絡むので本当に難しいと思います。だからこそ奥が深くてはまる人は夢中になるんでしょうね。
私はそこまですごいものは求めてなくて、台所仕事の途中に綺麗だなぁと思った色を捨てるのがもったいなくて、聞きかじりのやり方で時々染色を楽しんでいます。
今回は綺麗な赤を染めたくて、はじめて茜染めをやってみました。以前ビワの葉染めで優しいピンクになってうっとりしたんですが、今回はもう少しはっきりと赤が欲しいなと思いまして茜を買ってみました。
茜は羊毛フェルトの専門店アナンダのネット店で購入しました。
こちらは羊毛フェルトの他にも染色の材料や布、染めや織りの道具などをたくさん扱っていて、頼りになるお店です。講習会も多いのでのぞいてみたら、こんなの知りたかったーというものに出会えるかもしれませんよ。ご存知なかった方は是非一度どうぞ。
インド茜で染めてみる
それでは茜染めの手順です。今回はよく染まるというインド茜を買ってみました。300円/100gでした。染める材料の重さの約半分の重さを使います。
木の茎や根っこだそうで、染める前からほんのり赤みがかっています。
媒染剤としてフィトカリという天然ミョウバンを一緒に買いました。染める材料の6%をお湯で溶かして使います。110円/100gでした。でもスーパーで売っている漬物用のミョウバンで大丈夫です。こちらだと量は多めで10〜20%ほど必要です。
布は初めに書きましたが、オークションで絹の反物を手に入れました。普段絹なんて扱わないのでまぶしいです!
絹の場合は下処理は洗うだけでOKですが、綿や麻は色が染まりにくいので呉汁や牛乳による下処理が必要です。
それについてはこちらのサイトにわかりやすく書かれているので参照してください。
1.まず最初に汚れを落とし色が染まりやすくするために材料を洗います。ぬるま湯に中性洗剤を少し入れて箸で混ぜ、30分ほどつけてからよくゆすいで絞ります。今回は100gに切った反物を2枚染めます。1枚(100g)をしっかり染めて、まだ色が出たら残りの1枚を染まるところまで染めてみようと思います。
2.インド茜50gをネットのゴミ袋に入れて煮出します。水の量は2Lくらいかな。うちは鍋が小さいので少なめですが、布が中でゆるゆると泳いがくらいたっぷりあるとムラになりにくくていいです。20〜30分ぐらぐら煮出したら茜を別にして液体だけにします。そこへ洗って絞った布を入れます。
3.これをまたぐつぐつと20〜30分火にかけます。この時色むらにならないように時々箸でかき混ぜます。冷えるまでそのまま置いたら、よく水ですすぎます。
4.ミョウバンをたっぷりのお湯で溶かしておき、先ほどの布を30分ほどつけて媒染します。これを後媒染と言います。
染まりにくい素材や色の場合、染める前に先に焙煎をする先媒染をすることもあります。
ここまでで好みの色になれば良いですが、今回はちょっと薄い気がしたのでもう一度同じ工程を繰り返しました。
インド茜は2回目もまだまだ色が出ました。
2度染めしたらこんなに鮮やかになりました。
これはもう媒染まで済ませたもので、後は水洗いして脱水して干します。
さて、50gのインド茜を2度煮出して100gの絹を染めたら残りの液はこんな色になりました。色素が布に移って残りはさらっとして色素が残っていません。
ここにもう1枚の白い布を入れてみましたが、さすがにあまり色が移りそうにありません。
もう一度インド茜を煮出して染めてみました。
脱水にかけて干したらこうなりました。
最初に2度染めしたものが右、その残りに3度目煮出して染めたものが左です。少しムラがありますが、うわさ通りに美しい赤が出ました。
さてさてこの赤く染めた絹で何を作ると思いますか?なんとなく想像つく方もいらっしゃるかも、、、
この素敵な布でふんどしパンツを作ります!
最近はふんティとか空気パンツとかエアパンツとか可愛い呼び名で広がり始めているようですが、ようはふんどしを少しでも履きやすく!という改良です。
履いているかいないかわからない空気のような仕上がりとなる絹で、それも子宮を温めチャクラを活性化させると言われる赤い草木染めで、憧れのふんどしパンツを作ってみようと思います。次回そちらの製作の様子をお伝えしようと思います。
こちらです