みなさんのお家に障子はありますか?
うちは田舎の古い家なんで家中障子だらけです。
障子ってキリッとしてて雰囲気があって大好きなんですが、掃除が大変なんですよ!
あの木の骨のところ桟(さん)というんですけど、もう拭いても拭いても縦にも横にも桟が伸びていて正直面倒でやる気が起きません。
そこで昔の家には昔の道具がいいんではないか?ということで、今回「はたき」を作ってみました。
障子の掃除は大変
築50年ほどの古い平屋に住んでいます。
6畳の和室が3つつながっているんですが、その両側に廊下がドーンとあって、その廊下に面する引き戸すべてが障子とガラスの格子になっています。
全部で18枚!今数えてみてびっくりです。
この引き戸の桟のすべてにほこりがたまると思うとげんなりします。
時々廊下を雑巾で拭くときに、思いついて障子の桟も拭いたりしています。
(最近知ったんですが、障子の桟は水拭きしたらダメなそうです。障子を濡らして破りやすいし、白木の桟も水拭きは厳禁だそうです。知らないでやってました、、、)
けれどそれも気分次第でいつも気になりながら、埃を見て見ぬふり、ごまかしごまかしやってます。
昔の家には昔の道具
こんなごまかしながらの掃除じゃなくて、もっと気持ちの良い掃除方法はないかなあと思っていて、じつはずいぶん前から「はたき」が気になってたんです。
そういえば私が子供の頃は、普通に家にはたきがありました。すでに掃除機はあったけど、掃除機をかける前に母はいつもパタパタとはたきがげをしていた記憶があります。
今の若い人や子供はもしかしたら「はたき」を知らないんじゃないかな。
ここではたきについてちょっと説明しますね。
はたきは、棒の先に束ねた布を取り付けて、積もった埃をはたきおとす清掃用具です。昔は布を取り付けた布はたきが一般的でしたが、今はハンディモップのような埃の飛び散りにくい化学繊維のはたきの方がよく知られていますね。
同じはたきといっても、布はたきは埃をはたき落すことを目的とし、ハンディモップなどの化学繊維は埃を拭き取ることを目的としているので、その働きは正反対とも言えます。
昔の家は大きい窓がたくさんあって、掃除の時はおおらかに開け放し、パタパタと埃を外に掃き出せたからはたきが使えたんだと思います。
私が思うにはたきとほうきのお掃除がすたれた原因の一つに、窓ガラスがサッシに変わったことが関係してます。
サッシのレールは高さがあってほこりを外に掃き出せません。レールの間に挟まってしまいます。サッシになって掃除機やモップでの吸い取り掃除が主流になったんですよ、きっと。
昔の木枠の窓のレールは平らな木の面に鈍色の金属の棒が2本すーっと通っているだけで、それはすっきりして綺麗でした。
我が家も残念ながらサッシなんですが、窓を開け放つことはできますので、日本の昔ながらの掃除をしばらく試してみようと思います。
はたきの作り方
最近はたきって売ってるんでしょうかね。気にしていないせいかとんと見かけません。
ネット通販で調べたところいくつか出てきましたが、簡単に作れますので、お気に入りの布で自分好みのものを作るのも楽しいですね。
私は「絹のはたき」というのに憧れてます。
絹は静電気が起きないので埃を気持ちよく落としてくれるそうです。
【 白木屋傳兵衛 】 オリジナル羽二重・正絹はたき【メール便不可】
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何と言っても「絹のはたき」っていうのが神々しくてかっこいいじゃないですか。
面倒なお掃除が、なんだか凛として素敵な一連のお作法のように思えてきます。
絹のはぎれがあったのでさっそくつくってみました。
材料
竹の細い棒 50〜60cmくらい
はぎれ 4 × 100cmくらいの布を 5〜6枚
1.竹の棒は強くてしなるので使いやすいです。うちは剣道竹刀の竹がたくさんあるのでそれを削ってリサイクルしました
2.先に布を引っ掛けるための釘を打っておきます。写真は先をつぶしてありますが、つぶさないでください。その方が布が引っかかって抜けずにいいのです。
うっかりつぶしてしまいました!
3.布を放射状に広げて棒にかぶせます。布の本数は様子を見て加減してください。私は最初10本にしましたが、最終的に6本で落ち着きました。多くても重いばかりで、はたき心地はあまり変わりません。
4.釘の下で一度しっかり結びます。タコ糸を使っています。
5.布を逆の方向に集めてもう一度しっかり結びます。
これで完成。実に簡単!
絹の白が凛としていい感じです。
使ってみると、、、
手首のスナップを聞かせて振ると、竹が少ししなった反動でパシッと鋭く布があたります。ほこりがよく落ちます。竹のしなりとパンパンパンという音が妙に小気味良くて、あっちもこっちもパンパンパンパン叩きたくなります。こりゃ楽しい♪
はたきの使い方
まずは窓を開け放しましょう。
次に高いところから順にはたきをかけていきます。
掃除は上から下へが基本です。
埃は下に落ちるので後から上の掃除をすると、せっかく綺麗にしたところにまた埃がかかってしまいます。
天井、欄間、照明の上などから始まり、だんだん下へとはたきをかけます。
手首のスナップを効かせて、ぴしっ、ぴしっと。障子を破らないように注意してくださいね。寸止めの感じです。
その後、掃除機か箒で埃をとります。
そういえば私の祖父は、お茶殻をよく絞って床にまいて箒で掃除をしていました。それって埃を巻き上げずに吸い寄せるので、はたきを使う掃除にはぴったりですね。
茶殻がない時は新聞紙を濡らして絞ってまくと同様にできます。
昔の人のやることはちゃんと理にかなっていますね。
はたき掃除にはまりそうです。
子供が漫画読んでたら不機嫌な顔でパンパンパンとはたいてやろう~ 本屋のおやじさんみたいでちょっと楽しそうです♪
羽はたきもおすすめ
出先で羽はたきを見つけ,なんだか手放せずに買ってしまいました。
家に帰って使ってみたら、、、
口惜しいけど使いやすい。
何だか和の文化が負けた気がするー!
こちらはパンパンとはたくのではなくて優しくぬぐう感じです。
気持ちよさでははたきの方が上ですけど、お掃除しやすいのはこっちかな。
ほこりがあんまり飛び散らないのが何よりいいですね。
化学モップは抵抗があったのですがこれなら見えても抵抗ないしね。
しばらく両方使ってみます。
[REDECKER/レデッカー]オーストリッチ羽はたき(90cm/Black)
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